こんと

2005年8月9日 小説
友達がしてます、俺もたまにします、楽しいですよ。少なくてもやってるほうは。


 little dragon -聖滝-

少年はその言葉の聞くと、少し顔を下に向け、その後空を見た。

「僕たちの出会いを、親は見ているのかな」

「出会い?」

「親がいない人間の子どもと親がいない竜の子どもが滝で出会ったなんて出会いじゃないか」

「そうだね―きっと見てるよ」

その後人間と竜は寝てしまった。

「―ふわぁ・・・」

少年は目を覚ました、隣には竜がいたはずだか、何故かいない

「夢だったのかな」

だが、竜のいた場所にかすかな温かさを感じる

少年は周辺を探してみることにした

―ふと、草むらのほうにひきずったあとを発見した。

「まさか・・・」

少年は思った、かすかな引きずり跡だが、少年はたどっていった。

普通ならわからないかもしれないが、そう、竜が導いているかのように。

どれだけ離れただろうか、小さな家みたいなのを発見した。

危険な匂いのする家であった。

少年はユウキをだし、家に入ることにした。

「―待っててね」

こっそりと家に近づいた、そのときだった

「誰だ!?」
男は見た。

満月の夜、ある山の池で竜が鳴いているのを。

それからその池の名前は「竜の池」と呼ばれ、その山を「竜の山」と呼ぶようになった。

満月の夜には、池に人がたくさん集まり、竜よ来いとオオカミが吠えるように叫んだ。

だがそれからは竜は出てこなくなり、竜の池なんて名前は忘れられた。

男は嘘つきと呼ばれるようになりだした。

その後、事件に巻き込まれ死んだ。

少年は見た。

ある満月の夜、ある滝で竜が舞っているところを。

その舞いは人間が舞うより数倍美しかった。

少年は数秒固まっていた。

「本当に竜なの?」

竜はそれに気付くと少年に近寄り

「僕がここにいたってことは内緒にしててね」

と少年に言った。

竜がしゃべった。しかもこの僕に。

「わかった。けどなんで竜がこんなところに?」

少年は緊張気味でそういう。

「竜だって生き物だし、別にいいじゃん」

その夜、少年は家に帰らず、竜の側にいた。

といっても少年は家なんてない。

親は病気で死んだり、事件に巻き込まれて死んだ。

少年はその滝の近くに一人で住んでいた。

それなのに竜には今日始めて気がついた。

「本当に竜な・・・の?」

今まで竜なんていなかったのに、こんなに近くにいたのに。

「君、家は何処?」

「この滝の近く」

「親は?」

「・・・いない」

「やっぱりね」

「やっぱりって何だ!」

少年は怒り、泣き出すが

「だって僕と同じ目をしてるもん」

その言葉を聞くと泣き止んだ。

「どう・・・いう・・・こと?」

「僕も親がいないんだ」

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